read

闇の左手

タイトルは中二病的ですが、大変に良いお話でした。 *** 遥かなる過去に放棄された人類の植民地、 雪と氷に閉ざされた惑星ゲセン。<冬>と呼ばれているこの惑星では、 人類の末裔が全銀河に類をみない 特異な両性有具の社会を形成していた。この星と外交…

火星の人

お久しぶりの更新です! *** 有人火星探査が開始されて3度目のミッションは、 猛烈な砂嵐によりわずか6日目にして中止を余儀なくされた。だが、不運はそれだけで終わらない。火星を離脱する寸前、折れたアンテナがクルーのマーク・ワトニーを直撃、 彼は…

鼠年

”僕にはできない。鼠に罪はない。僕らとおなじように、この世界で懸命に生きている。 たまたま僕らは狩る役、彼らは狩られる役を割りふられているだけだ。立場をいれかえてもおかしくない”SFマガジン 2014年5月号/p.45 「鼠年」より抜粋 読んでいて胸が苦し…

変態 変態(へんたい、metamorphosis)とは、動物の正常な生育過程において形態を変えることを表す。http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A4%89%E6%85%8B 先日NHKラジオ第2で放送があった【2014年は江戸川乱歩生誕120年「乱歩の惑星」】を拝聴。 その中で紹介…

わたしのマトカ

女優・片桐はいりによる著書。 映画「かもめ食堂」の撮影で 彼女がフィンランド滞在中に 見て、聞いて、味わって、 体験したことをまとめた本。 映画「かもめ食堂」は未見だが、 この本を読んでいると フィンランドの街角や その人々の様子が ”こうであろう”…

別冊太陽 太陽の地図帖「地獄絵を旅する」

久しぶりに読書。ムックですけど。 その名も「地獄絵を旅する」。 だいぶおどろおどろしい。 生ける屍に洗脳されているわけではないですが、地獄という世界に昔から魅力は感じていました。怖いもの見たさと言うか。そんな自分のような人間の先駆けが過去にい…

モブサイコ100

裏サンデーに掲載中の「モブサイコ100」。 ヘタ絵ですが、ストーリーはとても面白い。 非リアだし、別に救いとかそういうの特にないし、凄く辛辣なんだけどそれがいい。 久しぶりにレビュー書きたくなるコミックでした。 http://urasunday.com/mobupsycho100…

マルドゥック・スクランブル(3部作)

メイド・バイ・ウブカタ 世界観があまり濃くもなく薄くもなく。たとえれば出汁巻き卵のような感じ。 言葉の統一、思想の一致が気持ちいい。 バロットとウフコックの信頼し合う姿にしんみり。ドクターの調子いい役(隙間合わせのように自由に存在しうる役)が…

フランス流SF入門の序文を読んで

”はっきりしていることは、このジャンルの題材(中略)が 数々の紋切り型思考をさらに悪化させる要素となっているということである。 つまり、SFはあまりにも単純化された文学ジャンルであり、 文学的価値がないという考えである。 残念ながら、アメリカの超…

SF books 29.Oct.2012

1 「ステンレス・スチール・ラット」 ハリイ・ハリスン/那岐 大訳 サンリオSF文庫 2 「ベストSF1」 ハリスン&オールディス編/安田均・他訳 サンリオSF文庫 3 「火星人の方法」 アイザック・アシモフ/浅倉 久志・小尾芙佐訳 ハヤカワSFシリーズ 4 「未知…

AKIRA

赤いバイク 赤いツナギ 魅力的な16歳。 大友克洋の代表作をこの年になり初めて読んだ。 FREEDOMという作品で大友作品に触れた私にとって、AKIRAという漫画を読むことはまるではるか昔の先祖に会うような気分でした。 まず、わたしがAKIRAを読む前のイメージ…

地球保護区

400年前にほろんだ地球。 そこからの復活と宇宙に散らばった地球人の話。 400年前の地球が、環境汚染でほろんだ際にたまたま宇宙からの接触があった地球。その時、一部の地球人は地球から脱出した。 それから500年。 宇宙ではたくさんの星々に地球人の血を継…

宇宙授業

元JAXA職員が書いた宇宙の本。 難しいことわかんないけど、 宇宙のこと知りたい!って人にオススメ。 難しい定理とかそっちのけだけど、 ちゃんとわかる言葉でいろんなギモンに堪えてくれている。 何処から読んでも楽しく読めるから良いね。 ”光年”の定義と…

喪失の扉

アニメ「ゼーガ・ペイン」のスピンオフ作品。 設定はマトリックスに限りなく近いんだけど 肉体の存在はなくて、人類が情報化されて 量子サーバーに保存されているん話の設定。ロボットアニメで定義されているんだけど そんなのはどうでもいいぐらいに オリジ…

ハーモニー

ザ・メイルストロム(大災禍)後の世界。 高度医療経済による”生府”が支配管理する世界。 タイムラインでは”虐殺器官”の後の世界ということになっている。 読んでて”ふわふわ”した世界だな〜って。 実感がわかないからっていうのもあるし、 螺旋監察官がピン…

星への旅

短編を読むごとに思うのは 私はたぶん長編より 短編のほうが すきなんじゃないかってこと。 村上春樹も P.K.ディックも 吉村昭も 短編の中で 好きになる作品が多いなぁーって。 偶然かもしれないけど サクサク読めちゃうのがすきなんだろうな。笑 星への旅 …

華氏415度

あんた、幸福なの? 焚書官である主人公が 自分が常日頃燃やしている 書籍を読んでみようという気になり・・・ というあらすじ。 話の冒頭に出てくる少女が 屈託なくて この時代に生きているとは思えない雰囲気が良いなぁって。 それに比べて 主人公の奥さん…

流れよわが涙、と警官は言った

フィリップ.K.ディック作品、4作品目 ・・・だと思う。 第4部構成。 目覚めたら周りの人間が すっかり自分を覚えていない! そして公式データからも 自分のものが抹消されている! さぁどうしよう〜・・・ というところから始まる話。 第2部までが結構面…

夏の扉

私も探したい夏の扉・・・寒い・・・ なんて読みながら思いました。あははは。 「こんなにサクサク読めて良いんですか!?」 っていうぐらいサクサク。サックサク。 びっくりした。 あとがきでもあったように 使っているSF要素はコールドスリープ(冷凍睡…

女王の百年密室

初の森博嗣。 人に薦められて読みました。 借りてから半年もたって読み始めたそのきっかけは、 本の持ち主にこんなことを聞いたからだった。 「この世界は、エネルギーが自給できる時代が舞台のベースになっていて、人々は自分と波長の合う人たちとコロニー…

虐殺器官

こういうのスキ。 wikipediaよりあらすじサラエボが核爆発によってクレーターとなった世界。 後進国で内戦と民族衝突、虐殺の嵐が吹き荒れる中、先進諸国は厳格な管理体制を構築しテロの脅威に対抗していた。 アメリカ情報軍のクラヴィス・シェパード大尉は…

思想地図β vol.2

思想地図β vol.2 読み途中だけど。 忘れないように。

1984年

Big Brother is watching you. あー楽しかった〜 昔、TV番組であった"BIG BROTHER"の意味が解った。笑 そういうことだったのか、という数年来の謎解決。 オーウェルの作品はこれが初めてで、彼の作品は「動物農場」のほうが有名らしいが、私はこの作品好きだ…

百年の愚行

”世界は矛盾で満ちている” カラー写真で魅せる世界の百年。この本を見て、改めて あー地球に生かされてるんだなぁ って思ったり。 この本を読んで、人間や人間の行為が愚かだと蔑んだり、酷いと悲しんだり、ダメだと批判したり、ネガティブなことを言うのは…

面白いことをとことんやれば、「起業」は必ずうまくいく。

フレッシュネスバーガー創業者、栗原幹雄氏の著作。 ちなみに、氏は「ほっかほっか亭」の社長もしてました。 「起業とは何たるやッ」と気合入れて書いているって言うより、ビジネスって面白いんだよ〜。面白いこと仕事に取り入れればもっと面白いんだよ〜。だ…

20歳のときに知っておきたかったこと

これは一読の価値アリ。 友人から借りていたが、「これはッ!」と思い購入。企業家精神に必要な”心構え”や”考え方”を載せつつも、 実はそれは現実社会を生きるために必要な個々の力だったりもする。 一人一人、”自分”という会社を経営していくために必要なの…

勇者の谷

ジョナサン・ストラウド氏が書いたバーティミアス3部作がとても好きで読みました。感想は、バーティミアスで発揮していたあの面白さはいずこに・・・というところ。 ちょっとがっかり。主人公ハリの葛藤や、彼が彼自身と向き合うまでの流れ等々。最後はお化…

ミイラになったブタ

『自分の心を揺さぶる問題には全力で取り組むべきだ』 これはヘッジファンドの帝王であるG.ソロス氏の言葉である。 そしてこの絵本には、自分たちの心を揺さぶった問題に全力で取り組んだ人々のその過程と結果が凝縮して書いてある。 子供向けの絵本であり…

edit.すべては一杯のコーヒーから

タリーズコーヒーを日本に広めた松田公太氏が著者。 コーヒーにかける愛情、熱意が伝わってきた。そもそもやっぱり「人」なんだなぁと。章ごとに書いてあるコトバが何より良い。 読み終わった後に、 「スペシャルティコーヒー?その代表といえば?」 「タリ…

誰も教えてくれない人を動かす文章術

なんでタグ、bookじゃなくてreadにしてんだろ。 明治大学で教鞭をとる齋藤孝先生の本。 文章を書く人の入門書。 テーマ:凡庸さは恥 日本人が陥りやすい「凡庸」な文章の書き方を、「キラリと光る」文章へ変えるためのヒントが書かれています。 しかし、教授…