女王の百年密室

初の森博嗣



人に薦められて読みました。
借りてから半年もたって読み始めたそのきっかけは、
本の持ち主にこんなことを聞いたからだった。


「この世界は、エネルギーが自給できる時代が舞台のベースになっていて、人々は自分と波長の合う人たちとコロニーのようなものを作って住んでいるっていうバックグラウンドがあって・・・」



なんか凄い楽しそう!と、勝手に妄想して
読み始めたのだけど
森博嗣はミステリーを書く人だったということを
読みながら思い出しました。



世界設定は、上記のように細かくはなかったし、
私が思ったほど濃いSF要素もあったわけではない。
ミステリー要素が濃いか?と聞かれてもうなずけないかも。
近未来SFの、独特の世界観。
その世界観の中でのミステリーだから、
最後まで読まなければ誰が犯人かわかりようがないし
どのように犯罪を犯したのかすら解らない。
(そもそも犯罪であるべき行為が、この世界では犯罪ではないのだから)


ミステリー好きでもないから
定義も出来ないけど・・・うーん。
なんかうっすい珈琲飲んでるみたいな。





登場人物の会話も哲学的で、論理的で、
本自体がなんというか無機物のような。
(本が有機物だっていう話もしたことないけど)
感情をそのまま語る人が少ないと、とても淡白な印象を受ける。
いや、語る内容が哲学的とか論理的とかじゃなくて
ある一定の語り口調だとそう感じるのかもしれない。
表現の問題?


それにしても久しぶりにこの手の本読んで新鮮でした。
でもまた読みたいか?と聞かれたら・・・うーん。
森博嗣の本はキョーミあるけどもネ



女王の百年密室


2011.11.26 読了