ミイラになったブタ

『自分の心を揺さぶる問題には全力で取り組むべきだ』
これはヘッジファンドの帝王であるG.ソロス氏の言葉である。
そしてこの絵本には、自分たちの心を揺さぶった問題に全力で取り組んだ人々のその過程と結果が凝縮して書いてある。


子供向けの絵本でありながら、生態学の超入門書。
タイトルはおどろおどろしいが、学術研究をベースにして話が構成されている。とても詳細なのに、理解するための最低限必要な情報しか載せておらず、解りやすい。


ミイラになったブタ他、世界各地の研究者たちが纏め上げた論文を短編にまとめ、紹介されている。


知的好奇心が満たされていくこの充足感、安心感、ワクワク感は何歳になってもやめられないもの。ありきたりな動物図鑑の世界に飽きた子供たちに読んでほしい。


”自然界のつながりの物語を見ればわかるように私たちは他に影響を与えないで、自然の一部分を変えることは出来ない。自然界は全てつながっている。”
スーザン・E・クインラン

生き物のつながりが、自然の厳しさと豊かさを教えてくれる。




ミイラになったブタ
スーザン・E. クインラン
さえら書房

ミイラになったブタ―自然界の生きたつながり (やさしい科学)
ミイラになったブタ―自然界の生きたつながり (やさしい科学)