華氏415度

あんた、幸福なの?




焚書官である主人公が
自分が常日頃燃やしている
書籍を読んでみようという気になり・・・


というあらすじ。



話の冒頭に出てくる少女が
屈託なくて
この時代に生きているとは思えない雰囲気が良いなぁって。




それに比べて
主人公の奥さんやその友人は
ティピカルな”現代人”で
すごく耳障りな感じ。


何かに似ているなぁと思ったんだけれども
何に似ているんだろう。


しゃべりまくるTVと
それに相手をする人間。



読書をしている人間たちの言葉が好きだ。
そのほとんどはいつものように
忘れ去ってしまったけど
それでもその余韻がのこっいる。




こうした場面は本によって
あったり・なかったりだけど
こういう心に残る言葉が多いのが
SFに多いから好きなのかもなぁ〜って。


だいたい中立的な立場の主人公と
とてもマトモな人の心に響く言葉と
すごくその時代の”現代人”が発する
突拍子もない言葉(そのうちいくつかはイライラする)
の対比が楽しいのかなぁ、と。




まだどうして自分がSFを好んで読んでいるのか
その理由ははっきりわからないけど
自分が今住んでいる世界とは違う世界が描かれていることや
まともな人がまともでない世界で生きていることが
なんだか惹かれる気がする。
(今の世界だってそれと大差変わりないんだけど)




2011.11.29 読了