死霊のはらわた

サム・ライミ監督の長編デビュー作をようやく、この目で!!!!


あらすじ
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テネシー州の深い森の中。邪悪な何者かが這い廻っている。

休暇をこの森の廃屋で楽しもうと5人の男女がやって来た。中へ入ろうとした時、風に揺れていた遊動円木がぴたりと静止した。


シェリルが古い柱時計をスケッチしていると、午後10時半でとまり、彼女の手が勝手に気味の悪い顔を描き出した。夜、地下室へ通じる蓋がはね、不審に思ったスコットが降りて行く。


その後でアッシュも降り、そこで2人は襤褸の柄の短剣、テープレコーダー、「死者の書」という古い本を発見した。テープには死霊を研究していた科学者の声が録音されており、死霊を呼び出して調べているうちにやられてしまったという。このテープに含まれていた呪文のせいで、死霊が甦った。シェリルは庭で木にからみつかれ、枝で犯されてしまう。シェリルは必死に逃げ、兄のアッシュに帰ろうと叫んだので、2人は車に乗るが、橋が途中で壊れていて廃屋へ戻るしかなかった。


シェリルが死霊にのり移られて暴れるので、地下に監禁した。ついでシェリーが変身し、自分の手首を喰いちぎった。リンダにも死霊がのり移り、アッシュがライフルをかまえると、元のリンダに戻り、アッシュの隙をみて襲ってきたので、彼はスコップでリンダの首をはねた。


今度はスコットがアッシュを襲撃、やっとのことでアッシュは死霊を倒した。満身創僕のアッシュは「死者の書」を火の中に投じた。外へ出て安心しているアッシュに、森から出てきた何者かが、彼を倒してしまう。

http://movie.walkerplus.com/mv4154/
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今でこそ名うての監督サム・ライミですが、長編デビュー作はこんなホラー作ってたのよ!!と周りに自慢したくなる。素晴らしくB級。B級の中のB級作品で最高。初めて見ましたが、すぐ好きになりました。

全体的に作りが荒く、ありえない展開の連続。そして笑い転げる死霊たち、溶けていく死霊たち・・・「あるべき死霊の姿」という本になりそうなぐらい、おちゃらけた死霊たちが沢山で見どころ満載★


リア充批判ではないですが、ダブルデートが悲惨なことになる!というのはやっぱりB級ホラーの定石なんでしょうか。辛い目に会うのはアウトドア派の男女の皆さんなんですね。


こうした作品を観るときはいつも、非リア(監督含むスタッフ)のリア充に対するささやかな、そして大胆な反抗心の表れだろうという解釈をしています。「何のうらみがあるの?」というぐらいけちょんけちょんにされるので、あながち間違ってはないと思う。これは友人とのB級ホラー映画に対するリア充の扱いについて討論の末に落ち着いた結論です。


昔のホラーはとりあえず死体(死霊)から白い液体を流すのがデフォ。なんで?血液じゃないの?!なにこの緑の物体!?腐ると緑の液体が流れる?!どゆこと!?といった感じで、特殊効果も含めて話全体が論理など無視で全く意味がわからないのがとてつもなく楽しい!!


理不尽だからこそ、意味がわからない。意味がわからなくて、だからこそ笑えてしまう不思議。狂気と呼ぶべきでしょうか。



ちなみに、この作品を監督したサム・ライミスパイダーマンシリーズで名を馳せ、今年公開の「オズ はじまりの戦い」でさらに有名監督の座を強固なものにしました。彼がまた「死霊のはらわた」のような作品を作ることはあるまい・・・と思っていたところ、今年5月3日より「死霊のはらわた」のリメイクに脚本・製作として携わっているとのこと!!


ファンとしては念仏ものですね。あーすてき。
今からリメイクを観るのが待ち遠しいです。



死霊のはらわた
Evil Dead
1981
サム・ライミ