第5惑星

え、なに?処女懐胎!?という衝撃。


あらすじ
***
21世紀末、地球人は宇宙へ進出し、
ドラコ星人との間に壮烈な戦争をくり広げていた。

ドラコの戦闘機が宇宙ステーションを襲撃、
ダヴィッジは迎撃し、敵機の撃墜に成功したものの、
自機も損傷を受け惑星フィラインIVに不時着する。

敵機も同じく不時着しており、
ダヴィッジは戦死した親友の敵を討つために敵に接近する。
フィラインIVは荒涼たる火山の溶岩からなり、
化石のような巨木の林がどこまでも続く不毛地帯で、
時折り隕石が降りそそいだ。

ダヴィッジはドラコ星人を襲うが、逆にとらえられた。
爬虫類のような皮膚をしたドラコ星人は
ジェリヴァ・シーガンと名乗った。

隕石が落下し、生き残るために互いに協力しなければならなかった。
ダヴィッジが砂の中に棲む怪獣に食われそうになった時、
シーガンが助けてくれた。

互いに相手の言葉を学び、
意思が通じあうようになった。
ダヴィッジにシーガンは
ドラコ星人の聖典タルマンを刻んだ
ペンダントを与えた。

2人は一緒に隕石よけのシェルターで暮らすが、
そのうちダヴィッジはこの生活が嫌になり、
助けを求めて出発した。

採掘場でドラコ星人の骸骨を発見。
この時代、悪辣な地球人採鉱者が
ドラコ星人を奴隷にして採掘させていたのだ。

ダヴィッジがシェルターにもどると、
シーガンの様子が前と違っていた。
なんと、ドラコ星人は雌雄同体で
セックスなしに子供を産むというのだ。

ダヴィッジはシーガンの腹から赤ん坊をとりあげる。
シーガンはザミスと名付け、
その子が名門の出であること、
ドラコの長老の前につれていってほしいと頼んで息絶える。


数年がたち、ザミスは大きくなり、
ダヴイッジを叔父としたっていた。

ある日、宇宙船が飛来した。

ダヴィッジが様子を見に行くと、
採鉱者の宇宙船で、
ドラコ星人が奴隷労働をさせられていた。

ザミスが摺われ、救出に行ったダヴィッジは撃たれた。

その後、宇宙軍に発見されたダヴィッジは
死体として宇宙葬にされる直曲に息をふき返した。
ザミス救出のため、戦闘機を盗むとフィラインIVに向かった。

そして採掘場へ行くと、ザミスを助け、
ドラコ星人を解放した。
彼の行動がきっかけで、
地球人とドラコ星人は戦争をやめることになった。

ダヴィッジはザミスを長老の前につれて行く。

http://movie.walkerplus.com/mv5605/
***

よくあるSFかと思いきや
結構広いスケールで描かれた異星人との交流の話。


戦争あり、和解ありで
この世を批判しているかのごとくの出来で感激した。


ドラコ星人のルックスは
確かに牛ガエルでグロッキーなんだけれど
地球人と彼らの邂逅と和解の件が面白い。
助け合って笑いあってれば仲間になれる。


まぁしかしドラコ星人を
奴隷のごとく扱う
地球人の悪者根性が酷かった。


舞台は突飛なんだけれど
言ってることやってることは
すごく真っ当で
見ているこっちが辛くなるというか。


なお、ドラコ星人の言葉は
発生体系を生理学的に組み立てて作ったそう。
背景やその他の小道具も凝った作りのものが多く、
スタッフのこだわりが垣間見える。



なお、英語タイトルは「Enemy Mine」
この映画には原作があって
その日本語タイトルは「わが友なる敵」。
こちらの方がしっくりくるかもね。
mineは「私のもの」の他に「鉱山」の意味も。
深いタイトル付けに感服。


監督はウォルフガング・ペーターゼン
アウトブレイク」や「トロイ」を手掛けています。

パンデミックマニアとしては
アウトブレイク」もオススメ。


第5惑星
Enemy Mine
1986
ウォルフガング・ペーターゼン