リンカーン
デヴィッド・ストラザーンがカッコいい映画です。
あらすじ
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貧しい家に生まれ、学校にもろくに通えない中、苦学を重ねてアメリカ合衆国第16代大統領となったエイブラハム・リンカーン(ダニエル・デイ=ルイス)。
当時アメリカ南部ではまだ奴隷制が認められていたが、リンカーンはこれに反対していた。
リンカーンの大統領当選を受けて、奴隷制存続を訴える南部の複数の州が合衆国から離脱しアメリカは分裂、さらに南北戦争へと発展する。
自らの理想のために戦火が広がり若い命が散っていくことに苦悩するリンカーン。
しかしついに彼は、合衆国大統領として、そして一人の父親として、ある決断をくだす……。
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南北戦争が4年目に入り、多くの若者の命が奪われていく。
その中で、「すべての人間は自由であるべき」と信じたリンカーンは【奴隷解放】という自らの夢を実現しようとする。
この映画は彼の【夢】を実現するために、
リンカーンという人間がどれだけの労力を費やしたのかという話だ。
その労力というのは
人間力や行動力、意志の強さという
人間が人間らしく/自分が自分らしく生きる上で
必要になる最低限のパワーなのだが、
リンカーンのそれはとても強大なのだ。
まわりの人間を巻き込みながら
環境を変えていく力は本当に素晴らしい。
映画だからすごいのではなくて、
現実にこれをやってのけた人間がいたという事実。
映画監督の大友氏いわく
スティーブン・スピルバーグらしい商業的なサービスがまったくない。ひとつひとつの画作りに作為がかんじられないし、登場人物の芝居もきわめて抑制されている。一見すると良く練り込まれたドキュメンタリーのようです。
これまでのスピルバーグ作品で見られた大業な演出は、今回控えめで且つ繊細。
リンカーンという人間に取り巻く事象が事細かに再現されている作品。
リンカーン
Lincoln
2013
スティーブン・スピルバーグ