アナザープラネット

ウィリアム・メイポーザーがいい役者です。
サンダンス映画祭審査員賞受賞作品。


あらすじ
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17歳で一流の名門大学MITへの合格を果たした秀才女学生のローダ。

しかし、ある日彼女は車を運転中、ふとした気の緩みから、若い家族の乗る車に正面から突っ込み、妊婦と子どもを死なせてしまう。

4年の刑期を終えて出所した後、ローダは、ひとり取り残されて世捨て人のような生活を送る遺族の夫ジョンのもとへ謝罪に出向いたものの、なかなか真実を告白できず、代わりに、清掃会社の一員を装って彼の家へ定期的に通い始める。

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とても静かな映像が流れていく映画。ローダとジョンの心が溶け合っていく中で、物語も変化を起こす。


償えない罪や受け入れられない現実などとどう向き合って受け入れていくか。この話はそうした現実と一緒に生活する主人公ローダやジョンが、変化していく様子を淡々と描く。ちょっとした会話、ちょっとした表情が彼らを変えていくのをみると、やはり人との交流が人を変えるものなんだなぁと思う。


若干SFの気はあるが、どちらかというとヒューマンドラマ。もう一つのアース(地球)は単なる要素であるが、最後の最後でもう一人のローダが姿を現す。結果、パラレルワールドの中でも自分が犯したことは同じだったかもしれないというモワモワしたものをみることとなる。


ウィリアム・メイポーザーはちょい役でいろいろな作品に出る俳優ですが、この作品で準主役を演じています。いい役者です。


アナザープラネット
another earth
2011
マイク・ケイヒル