ライラの冒険〜黄金の羅針盤〜
3部作の予定が、北米のカトリック連盟によるボイコットのため政策が中止になった映画。文化的活動と宗教的活動は切り離せないものなの。
作品自体はとっても魅力的。ファンタジーとして最高だと思うの。人の魂が動物として具現化し、常に付き添う。子どものころ誰しもが動物に変身したり、自分のそばにそうした生き物を携えたかったりすると思う。そうした世界が実際に目の前に映像として流れるのは、とてもワクワクする。
もちろん”無神論的”映画なので、宗教(協会)側の人間がばっちり悪役だったりする。その点がカトリックの世界に生きる人々の反感を買ったようだ。子どもたちにとっては、そんなこと関係ないように思うけれどね。カトリックの方々の勇気あるボイコットの為、続編の政策が中止になった珍しい映画です。
ちなみにこれまでも有名な作品で、キリスト教の世界の方々に反感を買っている作品がいくつかある。「ダ・ヴィンチコード」や「ハリーポッター」がそれにあたる。
厳格な宗教家の人々には彼らの住む世界以外は認められないものなのだろうか。キリスト教それ自体が、他を受け入れて出来上がった宗教なのだからもう少し寛容になれないのか・・・
選ぶのは鑑賞者なのだから、観たものに評価をゆだねればいいという考えと子どもは選べないのだから保護者が守ってやるべきだという考え。私地震は、この本を手にとったり、自然な興味から鑑賞に至るのであれば、その子自身に評価をゆだねればいいと思うけどね。おしつけや過保護は逆にその子の思考をゆがめたり固定させかねないから。
黄金の羅針盤、ダストの存在、魂の具現化・・・何一つ解明されないまま閉じてしまった物語。いつか続編ができるといいね。
ちなみに私はゾウがいい。ゾウ。