ノーマンズランド

戦争中に均衡地帯、中間地帯に取り残されたにボスニア兵とセルビア兵のやり取りを通じて構成された映画。国連の無力さがとてもよくわかる映画。


あらすじ
***
ノーマンズランド=無人の中間地帯。
バルカン半島での戦いを描いたこの作品は、ノーマンズランドにボスニア兵とセルビア兵という対立しあう二国の兵士が無人の中間地帯に取り残されてしまうというところから話が始まります。対比はセルビア兵2人にボスニア兵1人。

その中間地帯に取り残されたセルビア兵士のうち一人は、気絶している間に体の下に地雷を埋められ起き上がれることができなくなってしまいます。セルビア兵もボスニア兵も、どちらかを殺してしまえば良いのですがそうすると敵国に自分が殺されてしまうためにそれができない。また、地雷を体の下に埋められた兵士をを国連軍が助けに来るのですが・・・。

***


この映画は中立の立場にありながら難民への支援しかできない国連軍の非力さがまざまざと描かれてるね。助けなければいけない兵士に何も施せないこと自体「おぇ?」って思うけどね・・・



戦争映画でありがちのドンパチがメインではなく、中間地帯に取り残された3人のやり取りから「戦争って何ぞ」が感じ取れる作品になっています。くだらないことやってて、そんな中で人の命がこうしてもぎ取られていくんだよ。




救いようのない結末に心が苦しくなる。
「今回のことはきっと報われるだろう」 と最後の方で大佐が言うんだけど、本当に報われるの?何がどう報われるの?はっきり言ってくれ大佐!!!何もむくわれねーじゃん。貴方の立場はそうしてまた嘘隠蔽で守られるんですねわかります。



果たして、戦争をして報われるのは誰なの?救われるのは誰なの?



ドンパチ好きでないけれども、戦争映画を見てみたいという人にお勧めです。こんなに救われない映画もあまりないよ。


どうでもいいですが、Billy Joelの曲であったよね、no mans landってさ。あれ好きなんだよねぇ



No Man's Land
公開:2002
監督:ダニス・ダノヴィッチ