ロボコップ
リブート:Reboot
フィクション作品において、リブート(reboot) または再起動とは、シリーズにおける連続性を捨て、新たに一から仕切り直すことを意味する用語。
あらすじ
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2028年、巨大企業オムニコープ社がロボット・テクノロジーの分野で支配的な地位を占めていた。
アメリカのデトロイトで愛する家族とともに幸せな生活を送っていた勤勉な警官アレックス・マーフィー(ジョエル・キナマン)は、ある日の勤務中に重傷を負う。
生死の境を彷徨いながらも、オムニコープ社の最新ロボット技術によって奇跡的に一命を取り留めるアレックス。
だがそれは、普通の人間ではなく、驚異的な能力を持つサイボーグ警官“ロボコップ”に生まれ変わることを意味していた。
新たな命を得て数々の凶悪犯罪に立ち向かうアレックスだったが、やがて予想をもしなかった問題に直面することに……。
http://movie.walkerplus.com/mv50859/
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めちゃめちゃかっこいいじゃん!
黒のスーツに、最先端のバイク、重厚感のある武器…
これは反則!!!かっこいいよ〜
これじゃぁオムニコープの戦略にまんまと乗るわ、わたし。
オリジナルは実は見たことないんだけど、
1980年代に作られた他のSF作品の例にもれず
やはりオリジナルは社会批判的要素強めの映画だったと聞きます。
(なによりオリジナルは描写の激しさが人気の一因なのかな?)
前知識ゼロで「ロボコップ」リブート版見る人間もそんなに多くないよね。
そんな自分にとって、【人間+ロボット】の融合は、
もっとシンプルで、目に優しくて、人に親切なんだろうと勝手に思ってた。
それはだいぶ間違いだってのは、あの解体シーンでよくよく理解した。
己の右手とロボ化した左手を死んだ眼で眺めるあのシーンは、
この映画の中で色々なことを一番物語っているシーンで好き。
普通のヒーロー映画は、
おのずとその存在が「ヒーロー」なんだけど
彼は創られたヒーローというのが面白かったな。
自分自信が望んでヒーローになったわけではなく、
彼のあの姿は、家族が望んだ彼の命の繋げ方だっただけで、
運悪く大企業の戦略にまんまと騙されてヒーローとして出来上がってしまった
“What's better than a hero?(良いヒーローとはなんだ?)”
“A dead hero.(死んだヒーロー)”
劇中、こんなやりとりがあったんだけど、
マーフィーつまりロボコップそのものが使い捨てだという裏打ちがはっきりされた瞬間。
人間でもない、ただのモノ。怖いよねぇ、こういう企業思想。
「いいアイドルって?」
「人気絶頂期に引退するアイドルじゃない?」
みたいなやりとり。商売道具だっていう裏打ち。
ロボコップには世界を守るなんていう大義はないけど、
人一人が自分のアイデンティティや守るべき家族の為に
何もかも賭して戦う姿はやっぱり手に汗握る!
(かっこいい小道具たちもそれを盛り立ててくれた)
そして彼はスーパーマンやスパイダーマンのように
大衆の為に戦う、大衆の為のヒーローではない。
ロボコップはどこまでいっても
自分の正義(仕事)や家族の為に戦う
「警察官」であり「お父さん」だった。
この映画の良さは、
かっこいいヒーローが縦横無尽に戦う姿ではなくて
最近の映画に多い「個人の戦い」そのものを、
【人間+ロボット】【自我+プログラム】という
枠の中で繰り広げたところなんじゃないかなぁ。
あとすごくアイロニーに感じたのは、
要所要所で白人が多用されていたところ。
もしかしたら深い意味はないかもしれないけど
それも現代アメリカ社会に対する批判?かなぁとw
そうだといいな。
この作品も例にもれず、オリジナルと比較されているレビューを散見するけど
リブートやリメイクをオリジナルと比較して
「ダメ」「つまらん」「期待以下」というのは
本当につまらないことだ…
それぞれに良さがあって伝えたいメッセージや見せ場があるのにね。
楽しまなきゃソンだよ〜
監督の演出によるカメラワークが本当に秀逸で大好きです。
先述した、両の手を見比べるシーンと
ロボコップになって最初に息子に会うシーンが特にイチオシ!
その他にも博士のドアップを左に寄せたりするのとかもイイ!
しかし奥さん美人+強い人すぎて、心臓バクバクしたなー
さいごに!
エンドロールで流れるI Fought The Lawも最高!
この映画も本当に音楽のチョイス良かったよーーーー
(音楽が良い映画は中身も良い映画理論に基づく考察)