エンド・オブ・ザ・ワールド
惑星が衝突するから旅に出よう。
衝突を回避するための破壊作戦が実行されたものの、失敗に終わり、人類の滅亡が避けられないと判ったその日。保険セールスマン、ドッジの妻は何も告げずに去っていった。小惑星衝突まであと3週間。
周囲の人間が酒やドラックに溺れる中、普段と変わらない生活を送るドッジは、隣に暮らす奔放な女性ペニーと初めて言葉を交わす。
“イギリスにいる両親に2度と会えなくなってしまった”と嘆くペニーから、彼女のもとに誤配達された自分宛の手紙を渡されたドッジは、その中に、かつて心ならずも別れた最愛の女性オリヴィアの名前を見つける。
暴動が起きた夜、ペニーを救出したドッジは、2人で街を脱出し、人生の最後にオリヴィアを探す旅に出る……。
***
ヒューマン系の映画。
しんみりしたり、笑ったり、泣いたり。
基本的に8割はポジティブな内容。小惑星が衝突するから旅に出るっていうのは結構いいストーリーだな〜と勝手に感じたり。
基本的に二人とも”他を受け入れられないGoing my wayな人々”なんです。ドッジは他の人のように小惑星が衝突しようとも自分の日常を変えることはできないし、ペニーの自由奔放な日常は小惑星が衝突しようとも誰にも変えることはできなかった。
そんな二人が出会い、ケンカはするものの意気投合して旅に出る。会えるかもわからない、ドッジの彼女に会いに。なんだかロマンチックだな〜と思うのは変かな。
これまであった終末系映画を、こんなに温かく描ける監督もいるのですね(涙)これまで観てきた終末系って、暴動で狂って叫んで殺して、時たまカニバリズムだから凄いことになってた。だから、逆に「こんなのんきにいくわけがない!!!」と思ってしまうのだけどそれはそれ、これはこれ。
キーラの自由奔放な感じはまた新鮮な感じでいい。彼女って本来凄く真面目なんじゃないかと思うから、こういう自由な役やっていると一寸似合わない感じがするんだけどどうだろう。
そしてドッジ役のスティーヴ・カレルの柔軟な演技が凄くいい。
世界の終わり。終末の世界。
なんて温かい映画なんだろう。
スカファリア監督はこの作品が処女作。幼い時から脚本やらドラマやら自作してきた人だそう。今後が楽しみ。
エンド・オブ・ザ・ワールド
SEEKING A FRIEND FOR THE END OF THE WORLD
2013
ローリーン・スカファリア