the Pacific part6-10

this drama based on the ture story of some young marines during WW2.



6話から最終章まで見終わりました。
前の記事で、宇都宮師団がガダルカナルへ派兵されたんじゃないのどうなのみたいな話をしましたが、調べたところ宇都宮師団(水戸高崎も含めた第14師団)はペリリューに派兵されたそうで・・・


この作品でユージーンと対峙していた彼らが、「私や私の周りの人たちの祖先とつながりがあった誰かなんじゃないか?」って思うと心苦しくなってきました。ヨーロッパ戦線では、ここまで深く感情移入とか”苦しい”とかしなかったのにやっぱりVS日本というところで知らず知らずに自分の何かと重ねてみてしまうのだな・・・と。



途中、日本兵の私物の中から死んだ兵士の嫁と写ってる写真燃やすシーンあるよね。なんというか・・・主人公にも敵兵(日本兵)にも同じように家庭があって家族があって、そういう人間を自分が殺したんだという。でも淡白っていうか、ボーっとしているというか、顔が無表情って言うか。その辺りが見ていて一番堪えた。




もうね、はっきり言うと、
堪えたシーンしか思い浮かばない。笑



ペリリュー、硫黄島、沖縄・・・
初めて知った激戦地もあれば、ここまで丁寧な残忍なシーンとかあっていいの〜?というところもあったり。残忍というかリアリティというか。残忍なリアリティというべきか。



本編並みに面白いのは、専門家による太平洋戦争への考察。(日本人の学者先生の英語聞きやすくってイイ)



これら専門家や海兵隊だった人たちのインタビューを聞いていると、カミカゼに始まる捨て身戦術は米国兵士からみたら”意味が解らない”戦術方法だったんだな〜・・・と改めて感じた。



終戦後、お互いを憎みあっていた日本・アメリカ双方のわだかまりが解け・・・なんてインタビューで言っているけど、そのあたりは戦犯裁判とかそういうの経てっていう経過はないのかな。戦争終わったら何もなかったかのようにわだかまりとか憎しみとかってとけるの。米兵士として日本の民間人を憎まないのはわかるけど、民間人同士としてはどうなのかしら。そのあたりは個人的見解なのだろうからこうした大衆作品への反映はないのだろうなぁ・・・


ディレクター曰く、Experiencial Storyだってさ。
戦争が兵士に及ぼす影響を描いた作品としても、太平洋戦争の一つの側面を知るのにもすごく良い作品だという感想です。
主人公3人だけでなく存在感溢れる脇の役者(兵士)たちも私は心打たれるシーンが多かったし、激戦地とされているにもかかわらず一般的認知が低いガダルカナル・ペリリュー・硫黄島(これは最近映画とかで知っている人も多いけど)が舞台となっている点もよいと思う。


他の感想ブログなど見ると、日本兵の不自然さが書かれているけど私はそんな風に思わなかったな。




歴史考査や時代の背景の深いところ、自分が学んできた歴史的背景etc・・・それらが上手くリンクしないところが私の良くないところですね。相変わらず。



でも毎回の歴史的背景の導入から始まってくれるところが、ビギナーズサービスって感じで最高でした。(いつまで自分のことをビギナーと言えるかはまた別の話)



こういう作品が沢山世の中に出れば良いのに!人間ドラマが大好きな日本人向けとか史実に忠実が好きな人も居ると思うけど、史実に忠実かつその中で揺れ動く人間にスポットを当てた作品て多くないんじゃないのかな。どうなのかな。




自分が生まれるわずか40年前のできごとであるという実感が未だにわかない。知れば知るほど、観れば観るほどにその非現実な現実に実感という2文字が遠のいていく。