シン・レッド・ライン

あぁ、ショーン・ペンが若い。



あらすじ
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1942年、ソロモン諸島ガダルカナル島アメリカ陸軍C中隊に属する二等兵ウィットはメラネシア系原住民に魅せられたかのように無許可離隊を繰り返していた。そんな彼を歴戦のつわものであるウェルシュ曹長は看護兵に配属した。

さて、C中隊を率いるたたきあげの指揮官トール中佐は、クィンタード准将の見守る前で兵士を上陸させる。日本軍の守備隊がたてこもる内陸の丘の攻略にかかる中隊だが、敵の銃火の下、ケック軍曹はじめ兵士たちは次々に命を落とす。


焦るトールの強引な突撃命令を、中隊長のスターロス大尉は部下を無駄死にさせたくないと拒絶した。結局、丘は戦場にあっても故郷に残した美しい妻の面影を胸に戦い続けるベル二等兵の決死の偵察とガフ大尉指揮の攻撃部隊の活躍でみごと陥落。トールはさらに奥の日本軍の本拠地も攻め落とさせた。


作戦に成功した中隊だが、トールは命令に背いたスターロスを解任した。ひとときの休養の後、進軍を再開した中隊は今度はジャングルの中で日本軍に遭遇。看護兵から一兵卒に復帰していたウィットは自ら申し出て仲間3人で斥候に出たが、部隊をかばおうとして日本軍に包囲され命を落とした。ウェルシュは彼の墓の前にひざまづく。スターロスに代わり新たな中隊長のボッシュ大尉が赴任したが、戦闘はなおも続く。

ウェルシュやベルは様々な思いを胸に島を離れるのだった。

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あぁ、あの美しすぎる妻はミランダ・オットーだったの。

ザ・パシフィックのDVDを借りれなかった悔しさをこの映画で晴らす!なんてこと思ってみました。でも無駄だった・・・この映画を見てもっとザ・パシフィックのガダルカナルが見たくなってしまった・・・orz



いやぁ久しぶりの戦争映画で、それだけで個人的には満足だったり。
ガダルカナルという戦中の日本においても大局を迎えたこの島における、アメリカ人兵士の平凡なる日常の戦場風景が描かれているような。


映画冒頭の原住民とのやりとりや情景もまた登場人物の心持がよくわかるようで・・・非日常と日常の境を誰の視点で持ってくるかにもよるけど、そんなことを考えるシーンだなって思った。


爆撃シーンとか、突入シーンとか、歩兵シーンとか、そういうところでドキドキするところもあるけど全体的に見て、”感動のクライマックス”とか”衝撃的過ぎる戦場シーン”とか”熱い人間ドラマがここに・・・!”という感じではなく、さも淡々と過ぎ去る時間の中で一人一人の人間が戦場という場で過ごす時を映している感。

だから、目標に向かって戦局を乗り越えるチームワークが見れるとか、感動があるって言う感じじゃない。むしろ、戦場に一人一人の人生(ドラマ)があるんだっていう思いのほうが強いかも。


イケイケドンドンな指揮官や、現場で部下を統率するお父さんみたいな大尉とか、その下で自分の意思とは無関係にもその意識化で生きている一人一人の兵士たち・・・


私自身、とある話を聞いてからガダルカナル関連の話にはなるべく関わる・関心を持つようになったけど、まだまだ発展途上。たまたま今回、舞台がガダルカナルというだけで手に取った映画だったが、私はこういうのも好きかもなぁ、って。




「役者が豪華だったらそれだけでいいのか?」って問われたら、それはまた違うかも・・・と思うけど、やっぱりこの映画も演技上手な人多くてそれだけでいいなぁ〜(^ω^)って。


あと編集のところで気になったのは、日本人兵士の台詞に英語字幕や吹き替えが当てられなかったのだけど、あれは欧米諸国では英語字幕ついてたのかな?・・・まぁついているかフツー。もし、ついてなかったらそれはまた凄い決断だなぁと思ったりしたのです。それだけ。

`)


またもう一回、しっかりみたい。



シン・レッド・ライン
原題:The Thin Red Line
公開:1998
監督:テレンス・マリック
監督