ザ・ビーチ

おいおい、一つ前の記事と言ってること違うじゃないの。
はいごめんなさい。でも書きます。エイガノレビュー。


ぼけーっと昼下がり過ごしてたら、「ザ・ビーチ」やってたんで観ちゃいました。見るつもりはなかったとここで断っておこう。



サーフィン映画だと思ったら、そういうわけじゃなく。現実逃避をしようとした人たちの理想と現実・・・って書いたらカッコいいんだけど、堕落した人々が理想郷ごっこをしてみた映画と言ってみたらどうだろう。



「理想を求めて、現実逃避をしに(東南アジアに)きたのに、結局なじみのあるホテルに泊まり、以前と同じような生活をする。」


「誰しも非現実に飛び込むのが怖くて、現実との接点がほしいものなのだ」



共感〜
結局みんな自分のテリトリーを確保しつつ日常をこの上ない幸せだと思い、「普段通り」を保とうとする。悪いことじゃないし、むしろそれでいいのだと思う。




最後のほうはドキドキしちゃって、どういう展開になるのかわかんなかったなぁ。鮫に食われるあたりから、理想郷にガタがきはじめちゃうあたりで次第に【理想→現実】に引き寄せられてくのがよかったな。あとデカプリオ演じるリチャードの気が狂っちゃうあたり。芋虫mgmgとか狂気染みた演出乙!!


そして思うのだった。この理想郷の住人たちは自分の非現実(理想とか夢)を犯す他人のことには至極冷たく接し、しかしながら自分の非現実を保つために必要な最低限の他人には暖かく接する。あー人類みな平和だー。




ダニー・ボイルつながりか、トレインスポッティングでも出演していたロバート・カーライルが出てて、ちょっとドキっとしてしまった。今回もヤク中だし死んじゃうしキョウレツな役でした。




飛びぬけない、いつもどおりの、その人にあった身丈の日常がきっと一番良いんだなって思う。そしてそういう環境が落ち着くんだよね、だってがんばらなくても自分の場所がそこにあるんだもん。それはそれで「ツマンネー」と思う自分も居るけど、結局私も他大多数と同じだと気が付くと悲しくなったりね笑




ザ・ビーチ
原題:The Beach
公開:2000
監督:ダニー・ボイル